2023年6月15日木曜日



   NO 2 日本の三重塔で最高地点の塔が兵庫但馬にあ    る!!

  兵庫五国には十二基の三重塔が有り、五国くまなく配され空を突いている。初回に記したがに山陰地方には層塔は適さないので、鳥取に無く、島根に1基あるだけだと言った。兵庫県の但馬の妙見山上の名草神社境内に重要文化財の三重塔がある。現在は妙見山日光院が管理し、古くには式内社であった。寺名は石原山帝釈寺で神仏習合では山麓の石原村には10か寺の塔頭があっが、中世の戦乱で寺院などは焼失し衰退した。江戸時代になり将軍家光に朱印(30石)を賜り妙見社の基盤が整った。

 寛文13年(1663)出雲大社から本社改築用の杉材を求めてきたので、12本の杉材の提供と引換えに大社で廃棄する予定の三重塔を譲渡されることとなった。現地でばらし船に積まれ津居山港まで運ばれ標高800mもの山上に上ったのであが、どれぐらいの時間と人力が要ったのだろう。資料によれば寛文5年(1665)1月解体を始め、船で載せられ津居山港に着け陸を人力で5月に妙見山に運び上げられている。建立は当年の9月に竣工をしている。此の塔は大永7年(1527)に尼子経久が寄進したことが棟札で判明している。

 建立された妙見山の杉は母樹として各地へ苗木として送られ植林され、緑の保全に貢献している。移設以来落雷に合わず永らえているのは塔を囲む大樹の杉に他にない。がであるが豪雪による天然記念物指定のオオスギが塔側に倒れ込み、屋根部分を壊したが、昭和62年10月解体修理を終え元の姿を回復した。平成22年6月に本殿、拝殿も重要文化財の指定と解体修理を終え三重塔と併せ名草神社の名を護り発している。

 雪害で三重塔が傷を負い傷んでいる時の秋、お見舞い兼ねて妙見山へ登山した。傷は大きく一層、二層共に見るに忍びない気持ちと、倒壊した大杉が切り刻まれていた。背丈を悠に超える太さであるのと、どの様にして杉に上ったかは忘れたが、記念に写真を撮ったのは覚えている。石原から日光院までは集落中の上り道で寺院から上は民家もまばらになり神社まで注意して運転し、神社前の広場に車止め参道を登ろう。まず迎えてくれるのが三重塔で、最上部の軒を支える四匹の猿、一層目にそれぞれにポーズする力士が軒を支えている。本殿に参拝した帰路は前進して眺望の素晴らしい林道を進みR9へ出ると良い。もとに返して道の駅、北近畿無料自動車道で和田山も良いだろう。Ⓢ


  


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