兵庫五国の層塔をシリーズで紹介しよう ! 初回は斑鳩寺です
県内にには三重塔と多宝塔が各十二基、それぞれに空を突いている。平安時代建立の法華山一乗寺の国宝三重塔は別格として、重要文化財五基、多宝塔では重要文化財四基が各地の誇りとして据わる。他の層塔も県や市の指定を受け保護され守られている。
県内に15基の三重塔(五重塔1基)がある隣県の岡山県に次いで兵庫県は12基で全国2位の多さを誇る。因みに、広島県は5基、山口県は1基で、山陰地方の島根県1基、鳥取県は0基なのである。
なぜ、岡山、兵庫県が多いのかの研究はなされてなくて、提示は出来ないが岡山の知人は宮大工が岡山に多かったのだと言う、がそうだろうか。島根、鳥取県に無いのもまた不思議である。瀬戸内海側と日本海側を対比すると岡山県は「晴れの国」として売り出し、鳥取、島根は「冬には弁当忘れても傘忘れるな」の諺があるほど雪が降り、落雷がある。一方、岡山は雨が少なく塩田が広がったし、兵庫県も江戸時代には赤穂の塩が江戸ではもてはやされたブランドであった。
明治時代初めまでは避雷針は無かっただろうからどこよりも高い層塔は落雷の標的になっただろう。それと、豪雪による雪害で層塔は倒壊したと考えた。これらの二件は瀬戸内ではまず無い。瀬戸内側でも落雷で焼失したが
斑鳩寺の層塔とクスノキ大樹再建できたのは旦那衆が多かったのだろうか。現在、兵庫、岡山の層塔の立地している位置、場所を検討した。境内の建物から少し離れた位置の山の裾に建ち、塔を囲み塔の高さを超えるような高木に囲まれているのが多い。例えば、平地にある、斑鳩寺(太子町)はどうだろう、三重塔より高いのは側に有るクスノキの大樹で、避雷針が守れない時は我が守るのだと大きく枝をはる。瀬戸内海寄りに育つクスノキは古代から繁茂し、生育が早く火災に強いのだと先輩の言葉を思い出している。お寺関係者はそんなことを考え植樹したのでしょうか。因みに、兵庫県の県木はクスノキである。
そんなことを考えながら、山陰の塔礎石がある寺院跡に立ち、始めは塔は建てたでしょうが、再三の焼失で再建は諦め放棄したのではないかと考えたがどうだろう。Ⓢ
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